10月の誕生石は、どちらも多色性を持つ宝石です。
しかし、その方向性は真逆と言っても過言ではありません。
オパールは1つの石の中に、さまざまな色の輝きを内包し、その姿は星空や花火、オーロラなどに例えられます。
この色相が虹色に変化する現象を「遊色効果」といい、そのベースとなる色の違いから、「ブラックオパール」「ファイアオパール」「ボルダーオパール」など呼び方が異なります。
中でも、赤色を見せる物の価値は高く、また色の違いがはっきり出ているものの方が希少とされています。
そのような特性を持つ、オパールは記念などのプレゼントとして人気が高い石の一つです。
その理由としては、オパールは同じ石をカットしても、部分ごとの配色や遊色により、同じ輝き・色合いのものはない、一点ものの宝石となるため
そして、宝石の持つ意味として 「希望」「歓喜」「幸運」
大切な人への贈り物として選ばれる宝石となっています。
もう一つの石、「トルマリン」は無い色はないと言われるほど様々な色を持つ宝石です。
ほかの宝石では、あまり見られないような真っ黒なもの(鉄トルマリン)から、「ウォーターメロントルマリン」と呼ばれる、緑からピンクへグラデーションのかかっているものなどもあり、中でもエメラルドに近いグリーンの発色のものはその昔、エメラルドに間違われて取引されていた時代もあったほど。
実のところ、鉱石学上トルマリン(電気石)と呼ばれる鉱石は11種類存在しますが、実際に店頭に並んでいるトルマリンのほとんどは、そのうちのエルバイトといわれる鉱石になります。
このエルバイトは、イタリアのエルバ島で2000年以上にわたり採掘されてきました。
エルバイトという名前も、このエルバ島からちなんでつけられたのだとか。
1世紀ごろのローマ時代に作られたとされる、トルマリンで出来たアレキサンダー大王のカメオが発掘されたことなどから、はるか昔から、人々に愛されていた宝石であることがうかがえます。
トルマリンは「潔白」「友情」「希望」「安楽」などの意味を持っており
宝石の色合いによってその方向性を決めるといわれています。
そのような意味を持つことから、トルマリンは
未来を切り開く手助けをしてくれる石といわれています。